ハンス・J・ウェグナーという哲学
今回は、そんな氏の哲学を体現した名作の一部をご紹介いたします。
Chair
・CH24(1949年)

誰もが一度は目にしたことがあるであろう名作、CH24(通称Yチェア)。 背もたれのY字型フォルムとアームの曲線が美しく融合し、どの角度から見ても絵になる存在。座面は職人の手で編まれるペーパーコードで、軽やかさと強度を兼ね備えています。70年以上愛され続けるミッドセンチュリーデザインの象徴です。
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・CH88(1955年)

1955年にデザインされながら長らく幻とされていたCH88は、2014年、ウェグナー生誕100周年を機に初の製品化を果たしました。木とスチールの異素材を融合させた革新的なデザインは、今もなおモダンな魅力を放ちます。背もたれの曲線と直線的な脚部の対比が美しく、スタッキングも可能。実用性と美しさを兼ね備えた隠れた名作です。
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・CH20(1956年)

1956年にデザインされ2005年に製品化されたCH20。CH88同様、長らく幻とされていた名作です。 ミニマルでありながら緻密な設計が光る一脚。横に伸びた背板が肘掛けとしても機能することから、通称エルボーチェアとして親しまれています。無垢材の削り出しによる滑らかなフォルムは、ウェグナーらしいクラフトマンシップの結晶です。
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・CH33(左・1957年)・CH47(右・1965年)

曲線美と構造美が融合したCH33(左)は、背中にやさしくフィットする快適な座り心地と安定感を兼ね備え、細部にまでウェグナーの職人技が光る一脚。2012年に復刻され、北欧家具の魅力を体現する名作として再評価されています。
一方、CH47(右)はシンプルで洗練されたデザインが魅力。軽やかな背もたれと優しい曲線、無垢材の温もりが調和し、空間に自然と溶け込みます。どちらも素材の質感と機能美が際立ち、ウェグナーの美学が息づく作品です。
・GE201(1980年)

ウェグナー後期の希少な名作チェア「GE201」は、市場流通が少なく高い希少性を誇ります。曲木のアームと背もたれが一体となった軽やかでフォーマルな佇まいが魅力。宙に浮いたような座面や、脚部の繊細な絞り加工など、細部まで美しく設計された逸品です。GE590やGE575に通じるフォルムを持ち、まさにウェグナーの集大成とも言えるチェアです。
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・PP58A

早々に旅立った希少チェア「PP58A」は、市場でもほとんど見られない幻の名作。チーク無垢材を使用し三本脚の「PP58/3」をベースに、「PP201」のような背もたれや精緻なちぎり細工を施した贅沢な仕様です。インテリア誌「室内」に掲載されたのみで、ほとんど情報が出回っておらず。希少性と美しさを併せ持つ、コレクター垂涎の一脚です。
Lounge Chair
・J16(1944年)

ウィンザー様式とシェーカー様式を融合させた優美な曲線と、手編みのペーパーコード座面が魅力のJ16。妊娠中の妻のために設計された背景もあり、やさしさと使いやすさが随所に宿ります。機能美と詩的な揺れを兼ね備えたこの一脚は、空間に穏やかな存在感をもたらします。
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・ピーコックチェア(1947年)

北欧デザインを象徴する名作、ピーコックチェア。孔雀が羽を広げたような扇状の背もたれが美しく、彫刻のような存在感を放ちます。繊細なスピンドル構造とペーパーコードの座面が調和し、見た目の軽やかさとは裏腹に快適な座り心地を実現。工芸性と機能美が融合した一脚で、その造形美は眺めるたびに心を奪われます。
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・CH22(1950年)

彫刻のような美しさと機能性を兼ね備えたCH22。緩やかに傾斜した背もたれと有機的なアームのライン、そして浮遊感のある低めのプロポーションが、空間に軽やかな存在感をもたらします。木組みの美しさや背面のカバーキャップなど、細部にまで計算された造形はまさに職人技の結晶です。
Sofa
・GE240(1955年)

丸みのあるアームとコンパクトなプロポーションが特徴の一脚。愛称“シガーチェア”の通り、軽やかで親しみやすい佇まいが魅力です。柔らかな曲線と程よいサイズ感は日本の空間にもよく馴染み、内部スプリング入りの座面が快適な座り心地を実現。シンプルで温かみのあるデザインは、北欧家具の中でも暮らしに自然と溶け込む存在です。
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・GE260(1950年代)

丸みを抑えたシャープなアームとすっきりとしたフレーム構成が、他のウェグナー作品とは一線を画すGE260。GE240やGE290と比べて薄型クッションと絶妙な角度が生む座り心地は、軽やかさと快適さを両立。空間に凛とした美しさを添えてくれます。
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・GE290(1960年)

北欧モダンを象徴する名作イージーチェア「GE290」。幅広のアームと傾斜した座面が、包み込まれるような快適な座り心地を生み、長時間でも快適に過ごせます。直線的で力強いデザインながら、木材の温もりと調和し、空間に落ち着きをもたらします。実用性と美しさを兼ね備え、今なお高い人気を誇る不朽の名作です。
・GE236(1955年)

北欧モダンの代表作「GE236」。格子状の背面フレームが美しい構造美を演出し、無垢オーク材の温かみとスプリング内蔵クッションで快適な座り心地を実現。ゆったりしたサイズと緩やかな傾斜が長時間のくつろぎに最適です。洗練されたデザインと実用性が融合した北欧家具の傑作です。
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・GE258(1950年代)

背もたれを持ち上げることでソファからベッドに変形可能な多機能性が特徴の「GE258」。チーク材の深い色合いと美しい木目が温かみを醸し出し、北欧モダンのエレガンスを感じさせます。収納スペースも備え、限られた空間でも快適に過ごせる実用性とデザイン性が融合した名作です。
Others
奇をてらわないどこまでも誠実な美しさ。「椅子の巨匠」と称される氏の妥協のないものづくりへの姿勢は、椅子以外からも感じ取れます。
ただそこにあるだけで空間が静かに整い、使う人の暮らしに静かに寄り添う銘品の数々には感服するばかり...。
・Table

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・RY16+RY5

RY16のチェストとRY5のシェルフ。重ねてキャビネットとしての使用はもちろん、用途に合わせて上下分割しても様になる、実用性の高い一台です。
■RY16+RY5 アイテムはこちら
At the end...
ウェグナーの家具には、氏の揺るぎない思想と美学が息づいています。 装飾に頼らず、形そのものの美しさと機能性で語るデザイン。素材への深い敬意と、使う人の暮らしに寄り添おうとする優しさが、どの作品からも伝わってくるような気がします。
椅子は「人が座って初めて完成する」と語ったように、氏の家具は使われることを前提とした、生きたデザイン。 近年、その哲学とクラフトマンシップへの評価は世界的に高まり、希少性とともに市場価値も上昇を続けています。時代や流行に迎合することなく、静かに人の暮らしと呼吸を合わせてきたウェグナーの家具。
機能と美のバランスを追求し続けた姿勢こそが、この先も多くの人を惹きつけ続けることでしょう。











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